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歌人が「男性」の札を検索しました。79件

1天智天皇秋の田のかりほの庵の苫をあらみわが衣手は露にぬれつつ
3柿本人麻呂あしびきの山鳥の尾のしだり尾のながながし夜をひとりかも寝む
4山部赤人田子の浦にうち出でて見れば白妙の富士の高嶺に雪は降りつつ
5猿丸大夫奥山に紅葉踏み分け鳴く鹿の声聞く時ぞ秋は悲しき
6中納言家持鵲の渡せる橋に置く霜の白きを見れば夜ぞ更けにける
7阿倍仲麻呂天の原ふりさけ見れば春日なる三笠の山に出でし月かも
8喜撰法師わが庵は都の辰巳しかぞ住む世をうぢ山と人はいふなり
10蝉丸これやこの行くも帰るも別れては知るも知らぬも逢坂の関
11参議篁わたの原八十島かけて漕ぎ出でぬと人には告げよ海人の釣船
12僧正遍昭天つ風雲の通ひ路吹き閉ぢよ乙女の姿しばしとどめむ
13陽成院筑波嶺の峰より落つる男女川恋ぞ積もりて淵となりぬる
14河原左大臣陸奥のしのぶもぢずり誰ゆゑに乱れそめにしわれならなくに
15光孝天皇君がため春の野に出でて若菜摘むわが衣手に雪は降りつつ
16中納言行平立ち別れいなばの山の峰に生ふるまつとし聞かば今帰り来む
17在原業平朝臣ちはやぶる神代も聞かず竜田川からくれなゐに水くくるとは
18藤原敏行朝臣住の江の岸に寄る波よるさへや夢の通ひ路人目よくらむ
20元良親王わびぬれば今はたおなじ難波なるみをつくしても逢はむとぞ思ふ
21素性法師今来むと言ひしばかりに長月の有明の月を待ち出でつるかな
22文屋康秀吹くからに秋の草木のしをるればむべ山風を嵐といふらむ
23大江千里月見ればちぢにものこそ悲しけれわが身一つの秋にはあらねど
24菅家このたびはぬさも取りあへず手向山紅葉の錦神のまにまに
25三条右大臣名にし負はば逢坂山のさねかづら人に知られで来るよしもがな
26貞信公小倉山峰のもみぢ葉心あらば今ひとたびのみゆき待たなむ
27中納言兼輔みかの原わきて流るる泉川いつ見きとてか恋しかるらむ
28源宗于朝臣山里は冬ぞ寂しさまさりける人目も草もかれぬと思へば
29凡河内躬恒心あてに折らばや折らむ初霜の置きまどはせる白菊の花
30壬生忠岑有明のつれなく見えし別れより暁ばかり憂きものはなし
31坂上是則朝ぼらけ有明の月と見るまでに吉野の里に降れる白雪
32春道列樹山川に風のかけたるしがらみは流れもあへぬ紅葉なりけり
33紀友則ひさかたの光のどけき春の日に静心なく花の散るらむ
34藤原興風誰をかも知る人にせむ高砂の松も昔の友ならなくに
35紀貫之人はいさ心も知らずふるさとは花ぞ昔の香に匂ひける
36清原深養父夏の夜はまだ宵ながら明けぬるを雲のいづこに月宿るらむ
37文屋朝康白露に風の吹きしく秋の野はつらぬきとめぬ玉ぞ散りける
39参議等浅茅生の小野の篠原しのぶれどあまりてなどか人の恋しき
40平兼盛しのぶれど色に出でにけりわが恋はものや思ふと人の問ふまで
41壬生忠見恋すてふわが名はまだき立ちにけり人知れずこそ思ひそめしか
42清原元輔契りきなかたみに袖をしぼりつつ末の松山波越さじとは
43権中納言敦忠逢ひ見てののちの心にくらぶれば昔はものを思はざりけり
44中納言朝忠逢ふことの絶えてしなくはなかなかに人をも身をも恨みざらまし
45謙徳公あはれともいふべき人は思ほえで身のいたづらになりぬべきかな
46曽禰好忠由良の門を渡る舟人かぢを絶えゆくへも知らぬ恋のみちかな
47恵慶法師八重むぐらしげれる宿のさびしきに人こそ見えね秋は来にけり
48源重之風をいたみ岩うつ波のおのれのみくだけてものを思ふころかな
49大中臣能宣朝臣御垣守衛士のたく火の夜は燃え昼は消えつつものをこそ思へ
50藤原義孝君がため惜しからざりし命さへ長くもがなと思ひけるかな
51藤原実方朝臣かくとだにえはやいぶきのさしも草さしも知らじな燃ゆる思ひを
52藤原道信朝臣明けぬれば暮るるものとは知りながらなほ恨めしき朝ぼらけかな
55大納言公任滝の音は絶えて久しくなりぬれど名こそ流れてなほ聞こえけれ
63左京大夫道雅今はただ思い絶えなんとばかりを人づてならで言うよしもなが
64権中納言定頼朝ぼらけ宇治の川霧たえだえにあらわれわたる瀬々の網代木
66前大僧正行尊もろともにあわれと思え山桜花よりほかに知る人もなし
68三条院心にもあらでうき世にながらえば恋しかるべき夜半の月かな
69能因法師嵐吹く三室の山のもみじ葉は龍田の川の錦なりけり
70良暹法師さびしさに宿を立ち出でてながむればいずくも同じ秋の夕暮れ
71大納言経信夕されば門田の稲葉おとづれてあしのまろやに秋風ぞ吹く
73権中納言匡房高砂の尾の上の桜咲きにけり外山の霞立たずもあらなむ
74源俊頼朝臣憂かりける人の初瀬の山おろしよはげしかれとは祈らぬものを
75藤原基俊契りおきしさせもは露を命にてあはれ今年の秋もいぬめり
76法性寺入道前関白太政大臣わたの原漕ぎ出でて見ればひさかたの雲居にまがふ沖つ白波
77崇徳院瀬をはやみ岩にせかかる滝川のわれても末にあはむとぞ思ふ
78源兼昌淡路島かよふ千鳥の鳴く声に幾夜寝覚めぬ須磨の関守
79左京大夫顕輔秋風にたなびく雲の絶え間よりもれ出づる月の影のさやけさ
81後徳大寺左大臣ほととぎす鳴きつる方をながむればただ有明の月ぞ残れる
82道因法師思ひわびさても命はあるものを憂きにたへぬは涙なりけり
83皇太后宮大夫俊成世の中よ道こそなけれ思ひ入る山の奥にも鹿ぞ鳴くなる
84藤原清輔朝臣長らへばまたこのごろやしのばれむ憂しと見し世ぞ今は恋しき
85俊恵法師夜もすがら物思ふころは明けやらで閨のひまさへつれなかりけり
86西行法師嘆けとて月やは物を思はするかこち顔なるわが涙かな
87寂蓮法師村雨の露もまだひぬ真木の葉に霧立ちのぼる秋の夕暮れ
91後京極摂政前太政大臣きりぎりす鳴くや霜夜のさむしろに衣かたしきひとりかも寝む
93鎌倉右大臣世の中は常にもがもな渚こぐあまの小舟の綱手かなしも
94参議雅経み吉野の山の秋風さ夜更けてふるさと寒く衣うつなり
95前大僧正慈円おほけなくうき世の民におほふかなわが立つ杣に墨染の袖
96入道前太政大臣花さそふ嵐の庭の雪ならでふりゆくものはわが身なりけり
97権中納言定家来ぬ人をまつほの浦の夕なぎに焼くや藻塩の身もこがれつつ
98従二位家隆風そよぐならの小川の夕暮れはみそぎぞ夏のしるしなりける
99後鳥羽院人も惜し人も恨めしあぢきなく夜も思ふゆえに物思ふ身は
100順徳院ももしきや古き軒端のしのぶにもなほあまりある昔なりけり